世界一周をしている時に実感したことは日本の衛生面の良さ。他の先進国と比べてもかなり綺麗で清潔だと思う。
そんな日本に居てると感染といえば、インフルエンザや、ノロウイルスなどをイメージする人が多いと思う。しかし、海外、特に途上国などでは多数の病原菌があり、免疫を持っていないと感染し、せっかくの旅行が台無しになる可能性がある。
そこで、今回は感染症について簡単に記載していく。
海外で注意すべき代表的な感染症
1.蚊やマダニなどが媒介する感染症。
(1)マラリア
リスクのある国:アジア、オセアニア、アフリカおよび、中南米の熱帯、亜熱帯の地域。
症状など:1週間から4週間ほどの潜伏期間をおいて、発熱・頭痛・寒気・嘔吐・関節痛・筋肉痛などの症状が出る。
(2)デング熱、デング出血熱
リスクのある国:アフリカ、アメリカ地域、東地中海地域、東南アジア地域、西太平洋の熱帯・亜熱帯地域、国内
症状など:2日〜14日(通常3〜7日)の潜伏期間を経て発症する。発熱・頭痛・筋肉痛・関節痛を引き起こす。発疹は治りかけた頃に出現する。致死率は低い。
重症化したものはデング熱出血熱などと呼ばれ、稀に死亡することもあるが、致死率は低い。
(3)ジカウイルス
リスクのある国:中南米、大洋州、東南アジア、アフリカ
症状など:軽度の発熱・皮疹・結膜炎・筋痛や関節痛・倦怠感・頭痛などを引き起こす。ギランバレー症候群を引き起こすこともある。
(4)チクングニア熱
リスクのある国:アジア、アフリカ、中南米、現在も拡大している。
症状など:潜伏期間は2〜12日(通常2〜4日)。その後に発熱・関節炎・発赤が見られる。出血しやすくなることもあるが、致死率は低い。しかし、関節痛が何ヶ月、何年と持続することがある。
(5)黄熱
リスクのある国:アフリカ地域、南米地域
症状など:発熱・頭痛・吐き気・寒気・筋肉痛などを呈する。
黄熱の予防接種を受けていないと入国出来ない国があるので、事前に調べワクチンを接種する必要がある。予防接種後に貰う証明書を、イエローカードと言い、接種後10日から生涯更新なしで有効となる。
(6)ウエストナイル熱、ウエストナイル脳炎
リスクのある国:アフリカ、ヨーロッパ、中東、中央アジア、西アジア
症状など:感染しても症状を呈さない人が多い。2割程の人が発症し、発熱・頭痛・筋肉痛などを呈する。高齢者は麻痺や痙攣を起こしたり、死亡することもある。
(7)ダニ媒介脳炎
リスクのある国:ヨーロッパからアジアまでの温帯地域で、標高1400mまでの地域で流行している。
症状など:4〜28日間の症状のない期間があった後、発熱・頭痛・倦怠感・筋肉痛が発症する。悪化すると脳に障害がでたり、死亡することもある。
2.動物から移る感染症
(1)鳥インフルエンザ
リスクのある国:東南アジア、中東、ヨーロッパ、アフリカの一部地域
症状など:高熱と急性呼吸症状を特徴とする。重症の肺炎が見られることもある。二次感染、脳症、横紋筋融解症に進展することもある。
(2)狂犬病
リスクのある国:アフリカ、アジア、中南米のほとんどの地域で流行している。リスクの低い国が減ってきているので注意。
症状など:発症すればほぼ100%死亡する。ウイルスが直接中枢神経を侵した場合、10日目あたりから発熱、頭痛、全身倦怠感や嘔吐などを起こす。
抹消の神経線維に感染した場合は、発症までに1ヶ月から3カ月程度期間を要する。
(3)中東呼吸症候群(MARS)
リスクのある国:中近東のヒトコブラクダが生息する地域。
症状など:発熱、咳、息切れ、肺炎など。下痢などの消化器症状を起こすこともある。
3.その他
(1)麻疹
リスクのある国:世界中で感染のリスクあり
症状など:10日〜12日間の潜伏期間の後、高熱、咳、鼻水が数日持続、口の中に白い発疹が出来る。1度熱が下がった後、再び上昇し、その後体中に赤い発疹ができる。他の病気にならなければ、7〜10日後に回復する。
(2)風疹
リスクのある国:世界中だが、特に多いのは中国、ベトナム、フィリピン
症状など:発熱・関節炎、稀に脳炎。
(3)ポリオ
リスクのある国:世界中だが、主にアジア、アフリカ
症状など:9割の人は発症せずに免疫ができる。3〜35日の潜伏期間の後に、発熱・嘔吐・頭痛などを呈する。脊髄にウイルスが侵入した場合は麻痺が出る事もある。
(4)腸チフス、赤痢、A型肝炎
リスクのある国:全世界
いずれも食事や水などから感染する為、十分に火が通っていないものや、生の水を飲まないようにすればリスクを軽減できる。
以上のような感染症があるため、自分の行く予定の国で流行っている感染に対するワクチンを接種しておいた方が無難である。もっと詳しく調べたい人はhttps://www.forth.go.jp/index.html を参照してもらいたい。
何を打てば良いかわからない人は、ワクチンの専門の病院もあるため、問い合わせてもらえば大丈夫だと思う。
ちなみに僕はこの病院でA型肝炎、腸チフス、狂犬病を打った。3つで約7万程度。参考程度にhttp://umedatc.com/ (余談だがトルコで黄熱病を打った時は5000円だった)
バックパッカーの人達はタイのスネークファームで打っている人が多い。日本で打つよりもはるかに安価に出来るので、意外とオススメかもしれない。色々な人が体験談を書いてくれているので、スネークファームで検索すればすぐに調べることができる。