看護師を辞めよう。人生を楽しもう‼︎そんな退職推進キャンペーンを内に掲げ、世界各地を歩き回った日々は10月で終わりを迎えた。
安心・安定の準公務員看護師(知人まで居てる)or先が10%に上がった消費税の使い道みたいに不透明、そして自分にとって未開の地である企業。その二択で少し悩んだけど、どうやら自分は前途多難が好きなようです。
という事で、今はサラリーマンとしての日々を過ごしている今日この頃。フリーター生活と海外生活からのギャップで、少し窮屈さを感じながらも、買ったばかりの革靴が徐々に馴染んでいくような感覚を楽しんでいます。革靴がクタクタになるまではだいぶ先になりそうだけど。
業務では、メールのCC、BCCって何だよ‼︎検査結果じゃ無いの⁉︎と思うぐらい常識なし。名刺ってその人の分身なんだ、『へー』と思うような刺激的な日々です。
結局なんだかんだで今を凄く満足している。幸福度を10段階で言えば8.5ぐらいかな。日本人の平均幸福度は6〜7ぐらいだから大分いい方だろう。ありがとうございます。
てか日本人の幸福度って、そもそも世界的に見て高いのか?世界で一番幸福度の高い国はどこなんだ?そんなみんなが抱いている疑問を解決すべく、世界の幸福な国・不幸な国を調査した本が『世界しあわせ紀行』。とても面白い本だったので少し紹介。
個人評価 星4つ(5つ満点)

作品情報
2012年に販売された本。
著者はエリック・ワイナー。アメリカのジャーナリストで、30カ国以上の国を取材して周った経験のある人。戦乱や飢餓に満ちた不幸な国ばかりを取材することにうんざりした著者が、人々が世界で最も幸せに暮らす国を探して旅に出たノンフィクション旅行記。
本書では10カ国(オランダ・スイス・ブータン・カタール・アイスランド・モルドバ・タイ・イギリス・インド・アメリカ)の事が記載されている。
あなたはどの国が好きになるだろうか?
・麻薬も売春も合法なオランダ。
・国民総幸福量の追求を国是に掲げるブータン。
・豊富な天然資源のおかげで、税金がないカタール。
・辺境、極寒、しかし失敗には寛容なアイスランド。
・何事も「気にしない」が合言葉のタイ etc
この情報だけでも個人的にはすぐ現地に行ってみたくなるぐらい、本書は国情報だけでもかなり楽しめるし、教養にも繋がるけど、何と言っても個人的に好きなポイントは筆者の毒。
おいおい、感情溢れすぎじゃない?そんなにその国嫌いなの?と思えてくるほど毒がポロポロ溢れてくる。しかもその毒が綺麗に、百貨店の包装の仕方みたい(わかりにくいか)にされているからタチが悪く、そこが面白い。哲学的な話や、心理学的な知見も出てくるが、難しい感じがしないのは、その書き回しのせいかもしれない。
そして国ごとの描写も的確で、アイスランド編では寒さを感じ、カタール編では暑さを、モルドバ編では廃退的な風景を感じさせる。まるで自分が旅行しているかのような感覚。
本書を読み終わった後に残る事は、旅の終わりに似た哀愁と、新たなものの見方。この本は幸せについて考え、ひたすら旅をしている本だけど、『不幸を構成している要因の一つは幸福の追求である』という言葉があるように、考えすぎず読む事が得策かもしれない。
ちなみに私が一番行きたいと思った国はアイスランドでした。読み終わった後に、そんな話をするのも面白いと思う。
これからは週一回読んだ本など紹介していくつもり。もちろん何処かに出かければ、その情報はその都度。ではまた来週。
