もうジャンクスポーツ。昨日も観たんじゃないかと思うぐらい一週間早い。
世界一周中はたった3ヶ月だったけど、毎日刺激的で長く感じた事が懐かしい。
やはり生活が慢性化すると、時の流れは早く感じるみたいだな。
旅行中日本語が恋しくなって、持って行った小説を読んでは日本に哀愁を抱いていたなぁ。
今では逆に海外の作家が書いた小説を読んでいます。
今回はそんな海外の作家で最近読んだ本を紹介。
その名も・・・
わたしの物語
<著者情報>
セサル・アイラ
アルゼンチンの町コロネル・プリングレスに生まれる。のち首都ブエノスアイレスに移り、現在も同地に在住。
1975年に小説「モレイラ」を刊行したのを皮切りに、次々と作品を発表、現在までに小説やエッセイを60冊以上刊行している。
1992年刊行の「試練」は、ディエゴ・レルマンによって映画化された。
ロベルト・ボラーニョが「今日のスペイン語作家で五指に入る存在」と評価するほか、後の世代の作家たちからも絶大な支持を集めている。
と言う事らしいが、映画化した人も、評価した人も誰一人知らない(笑
ただ凄い人だと言う認識を持ってもらったら間違い無いと思います。多分。
<内容>
セサル・アイラと言う女の子は、男の子として扱われている。
わたしの物語、というのは。「わたしがどのように修道女になったか」という物語ですが、、、
とういう切り口から物語は始まる。
6歳の彼女は男の子として扱われ、はじめてのアイスクリーム、はじめての入院、はじめての学校、母との関係、はじめての友達と様々な経験をしていく。そして、、、という話。
ストーリーは少し書きにくい。わかりにくくて申し訳ない。
それがこの物語の醍醐味です。
<所感>
読み終わった後の感想としては、「えっ」って感じ。罠に嵌められたような、予期してなかった角度から攻められたような感覚になる。
アイスクリームを買いに行くところからストーリーは始まるが、その時点から異常な日常が描かれている。
ただそれは決して非日常ではなくて、日常の中にある異常性。異常性の慢性化でもたらされる、主人公の日常は読んでいる側からすると引き込まれてしまうような世界観をもたらしている。
最後まで読まなくても、十分その世界観を楽しむことが出来るが、最後のページでは感情が乱されること間違いなしなので、是非最後まで読んでもらいたい。
初アルゼンチンの作家。おもしろい。
オススメです。
