投稿が遅くなっちゃいました、日曜日の夜。面白い本がいっぱいあるから、意外と続いてます。
この時間の投稿になったのには理由があって、自分的にはもう少し早く投稿したいところでした。
その理由は、ジョギングしていたら思ったよりも遠くまで走りすぎて、予定していた時間に帰って来れなかったからです。
俺はまだやれる、まだ走れると思い、走り続けたら、あれ、ここ何処?真っ暗で意外と怖い。状態。
ジョギングあるあるですね。
因みにジョギングを週二回以上するとストレス耐性が強くなって(副腎皮質ホルモンの加減)、器質的にも脳に変化が起きるみたいです。
すごく平たく言うと、頭が良くなると言うことですね(ここで言う頭が良いとは、記憶力の向上や、情報処理能力の向上など)
知っていても損はないと思うので、そういうことについて書かれた本は次回紹介しますね。

さて、今回はじっくり長編を読み込みたい人にオススメの一冊。
近頃は短い動画や、短い漫才、読みやすい小説や、癖のない日本酒などが流行っているたいですね。しかし、そんな多勢が気にいるような、毒にも薬にもならないような物は飽きたって言う人にもオススメです。
早速題名を伝えたいところですが、題名として付けられた言葉のイメージが強くて、口にするのが少し恥ずかしい。
ちなみにこの本は「危険な読書」という題名で特集が組まれた雑誌でも紹介されています。
読書とは思想まで変えてしまう力がある。
本を禁止するということは、歴史上、どの国でもやっていたことですから、効力は抜群ということなのでしょう。
とまぁ、題名を伝える事を先延ばしにしていても意味が無いので伝えます。
その名も
LOLITA(ロリータ )
今更気づいたけど、今日のブログの題名に書いてたわ・・・

細やかな表現、インパクト度
☆☆☆☆(満点☆5つ)
<作者>
ウラジーミル・ナボコフ
ロシア出身。ロシア革命をきっかけに祖国を離れ、ベルリン 、パリでの亡命生活を経て、アメリカに渡り、英語での創作活動を始める。
晩年はスイスのモントリオールの高級ホテルで暮らした。
代表作は「賜物」「青白い炎」「アーダ」などがある。
ロシア・アメリカ文学史上に屹立する異形の大作家と言われている。

<作品について>
本書は題名からも十分推測できるように、小女性愛者であるハンバートと、彼に愛された少女ドロレス・ヘイズとの関係が書かれた本。
全編ハンバートの手記の形を取っており、一人称で書かれているからこそ、より生々しく感じる。
今日使われているロリータ という言葉は、このドロレス・ヘイズの愛称である、ロリータ から来ている。
この題名から、当初はポルノまがいの作品と勘違いされ、フランスやイギリスでは発禁となったほど。
しかし、それらの原因は全て文学的に高度でありすぎた故に、人々はポルノだとしか認識出来なかったといわれ、現在ではアメリカ文学の古典とされている。

<所感>
ストーリーは、ハンバートが居候としてお世話になっていた家の娘であるドロレス・ヘイズ(12歳)に恋をしてしまう。
その矢先にヘイズの母親が事故で亡くなってしまい、ハンバートとヘイズは2人きりになってしまう。
2人きりになった2人は旅に出ることになる。その旅の中で、2人の関係はどうなっていくのか・・・という話。
表面的にストーリーをなぞると、なかなかどうして変態的な要素が前面に出てくる。
確かにハンバートは俗に言うと変態だ。読んでいて、「マジでこいつ変態だな」と思うところが多々あった。
しかし、性的な描写はほとんどなく(描写がないのに、ハンバートの変態性を感じさせるのは凄い)読んでいて嫌な気持ちにはならない。
そして、個人的に凄いと思うことは、圧倒的な語彙量。なんと言っても比喩が凄い。
どれだけ凄いのかというと、富士山が世界で1番だと思っていた人が、エベレストを知ってしまったぐらいの衝撃(稚拙にもほどがある)。
ちなみに比喩が凄くて、僕は何を言っているのか理解できない箇所が多数あった。
そして、次に凄いことは心理描写の細やかさ。
読んでいると、ハンバートの喜び、恍惚、焦り、悲しみ、絶望、それらが脳の中にダイレクトに飛び込んでくる。圧倒的です。
流石はロシア文学者。長編を書かせると凄い。
とまぁ、色々書いたけど、この本が何より凄いことは、色々な角度から読めるということらしい。
この本から、異常性を感じる人、純愛を感じる人、喜劇性を感じる人、悲劇性を感じる人、読む人によって感じ方がだいぶ違いが出る本。
流石は「危険な本」特殊に組まれる程だ。
あなたも1度危険な本の世界に入ってみてはどうでしょうか?
